アンバー琥珀
琥珀を知れば知るほど深いです。
琥珀は歴史も古く、日本では約2万年前の後期石器時代の遺跡から琥珀のビーズが出土しています。
勿論、縄文時代のお墓からも出土しています。
日本でも琥珀は出土していて、岩手の久慈地方から各地へ広がり、古墳とか、出雲へと広がっていました。
平安時代には、香として使用。室町時代になれば、本格的に久慈で発掘されていました。
宝石というより、久慈では、琥珀を燃して蠅などの虫を追い払っていました。
一方で琥珀は薬品としても重宝されていました。身に着けていると頭の疲れや喉の痛みが安らいでいくと、ギリシャ医学者(ヒポクラテス)は言い伝えています。
また、漢方では、精神を沈め、邪気を消し、利尿効果があると言われています。
現在でも、コハク酸を利用することで、代謝が活発になり、血行が促進され、冷え性、腰痛、肩こり、むくみなどの予防や改善が期待されています。
その琥珀は樹脂でできています。今では、絶滅した木の樹脂なのですが、有機物であることは間違いありません。
石と言えども樹脂なので大変軽く、脆いです。硬度が2です。
琥珀にゴールド、レッド、ブルー、グリーンなど、様々な色があります。プロによると、250色もあると言われます。
アンバー専門の職人の作業場へいくと、面白い話を沢山聞けます。私がかつてびっくりしたのは、薄い色の琥珀だったので、もっと濃いのが欲しいと話した時、
「ちょっと待っててね」と言って、奥の方へ行って戻ってきたとき、「これくらいでいいかな?」と濃い色のを持っていました。「奥に置いてあったんですね」と喜んだ時、「オーブントースターで焼いてきたんだよ」と話してくれたことでした。
アンバーは今偽物が多く、プラスチックに色を染み込ませて安価で販売しています。素人には見分けが付きません。特にビーズになるとわかりづらくなります。アンバーは専門業者で買い付けしたものを販売していくところで買いましょう。
前にお客様でサソリが入っている大きなアンバーを見たことがあります。あまりにもそのサソリの手足が綺麗に並べられていたので、偽物だとすぐわかりました。鑑別は必須だなと思うきっかけにもなりました。
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