偽物が多く出回っている

中国で買い付けしていた時、卸売りの事務所なら専門業者なので心配はないのですが、お土産屋さんで石を販売しているところは、中には怪しいものを販売しています。気を付けましょう。

ミネラルショーでも、日本人でも「これ本物?見たことない水晶の色だけど?」と尋ねると、「危ないと思ったら買わないほうがいいですよ」と言われたことがあります。

本来なら、専門知識を持っている人が販売していないとならないのに、そんなものなんだと思ってから、あまり、ミネラルショーに行かなくなってしまいました。もっとも摘発されたら、出入り禁止になるようですけど。

きちんとしているところは、業者専門なので、「IJT」のようなところで販売しているところはそういう業者は入ってこないです。一般の人は入れないし、目利きの人を相手にしますからね。

買取も同じで、アンバーではプラスチックの大きいのを持ってきた人がいます。サソリがはいっている状態でした。小さいものではなく手のひらサイズです。

いや~さすがに綺麗に標本のように入っていれば、あり得ない姿だとわかりますから、買取はしません。こういうのを平気で販売しているところがあるという事になります。

素人の人は安い値段だとお得感で買ってしまうのでしょうか。おそらく数万円以上で買っているかと思います。偽物だと判断できないんですよね~。

水晶の丸玉らしく見えるガラス玉も直径10センチ以上のもの見たことがあります。本物なら、数百万円です。手のひら置いて太陽の下に持っていくと、熱くてすぐに持っていられなくなるからわかります。

本物も丸玉はレンズ効果になりますけど、すぐに熱くはなりません。なぜガラスの丸玉が販売されているのかわからないです。観光地でも内側にレーザーで繊細な龍の絵が入った丸玉ありますが、あれも水晶ではありません。

レーザーで丸玉の中に立体的な絵を刻むのはガラス玉です。水晶だと言う人がいますが、間違いです。水晶には結晶の成長の向きがあるので、内側に彫刻は出来ません。

また、水晶のクラスターという沢山剣が集まったものも、綺麗に不自然なくらいそろっているのがありますが、水晶そのものは本物かもしれませんが、寄せ集めてくっつけて新たに小さな結晶を成長させたものなので、根本は細かい尖ったものが多くくっついていて、揃った大きさのポイントを綺麗に並べてスラスターの様に見せているのはお土産用の作り物です。

まして、先端だけ緑色に染めているのも多いです。そんな風にガーデンが入るのは私自身見たことが無いので、ミネラルショーで販売していても、買いませんし、そういうお店そのものも怪しいと感じます。

鑑別をよくだしているのですが、硫黄の結晶のものも、人工物だと言われたこともあります。勿論硫黄なのですが、変な結晶の生り方なので、人工的だと言うのです。

ルースも張り合わせものも結構あります。横から見ると薄く線が横に入っているのは、張り合わせです。ルースはケースに入っている状態で販売していますので、見抜けないですよね。

それに、ボンドがついていて、使用後、ジュエリーの枠から外したものをやはりルースケースに入れてしまうと脇とか、底の方まで見えませんからね。一般的に、昔は宝石はダイヤモンド、ルビー、エメラルド、サファイア以外は買取しないくらいでした。なので、わざわざ外して、金やプラチナだけにして業者へ売っていました。要するにそういう人たちは、外したその他の宝石はルースケースに入れて再販売していたという事です。

それが価値がないわけではありません。偽物でもないと思います。ただ、外すとき傷が付いている可能性もあります。

ルースを扱うのは繊細なのですぐ割れますから、ケースから外して見ている場合も多いかと思います。落としたら、欠けますからね。気を付けましょう。