1点もののアクセサリーが高価な訳

2021-02-10

アクセサリーデザインをお願いされることがあります。

一般的な値段で作ってくれと言われても、それは出来ません。

何故なら、型を作る作業が入り、その他に材料費がかかります。この型代が別に工賃も取られます。業者にもよりますが、大抵3万円位します。型は、シルバーで同じものを作って、カタドリをすることをキャストと言うのですが、作ってから、初めて、地金を使って製作が始まります。キャスト代は別途なのです。

その上に名人ともなれば工賃が別途取られて、また別途に材料費が5g~12g、K18金であれば、5000円/gですからね。それなりになります。

工賃はその人のキャリアとかで値段が違います。私の所では小さいもので35000円~となります。日本人であり、勲章をもらっている名人が手掛けたら、その位します。

デザイン費が入らないで全て合わせたら最低の小さいもので80000円位はします。それがピアスであれば、2倍です。そして別途石の料金になります。

高価になるのは当然です。

安いアクセサリーが出回っているのはキャストが出来上がれば、大量生産ができるからです。そして工賃だって名人にやらせないでしょうから、雇っての仕事ですれば安く済みます。

大量生産すればキャスト代を数で割れば、数十円で出来ると考えられます。1点ものが高いのは同じキャストを使いまわすことはしないからです。

今は3Dプリンターを使う時代になりました。それでキャストを作ってくれるところは工賃が安くなっています。でも、キャストを作るのに12時間~24時間かかります。キャストも1個とは限りません。

アスナのオリジナルのものは大抵2個、3個のキャストがかかります。複雑だからです。

また、レーザーを使えば、その代金も別になります。手作りの模様はレーザーを使いますので。

例えば、金魚のピアスは尻尾と胴体と別々のキャストです。普通の倍のお値段になります。

これが「高価」な理由です。工程が複雑で、いくつもの人の手に渡るからです。

勿論、一流の人ばかりにお願いしているわけではありません。普通のクラフトさんにもお願いすることがあります。この場合は多少なりやすく仕上がります。最近ではあまりこちらを利用していないですが。

値段で判断する場合、理由があるだろうから、何故かをちゃんと聞きましょう。