三島由紀夫という人

自決する前の三島由紀夫の最後の演説です。とても残念なのが拡声器を使わず、自衛隊の罵倒する声でよく聞き取れない箇所があります。

自衛隊なのだから、整列させて、聞かせてもよかったのではないかと思います。
完全な右翼の姿を見ているようにも思いますが、日本が骨抜きになっている状態だと述べています。

1970年11月25日(水)の昼頃市ヶ谷駐屯地で起きた事件です。
800名の自衛隊の前で演説をしました。

三島由紀夫の小説は川端康成に並ぶほどの小説家と言われており、日本浪漫派でした。日本浪漫派とは現代を批判し、古きよきものという思想の「日本の伝統への回帰」が基本です。

この演説を聞いてどう考えるのかは個人の自由ですが、今の私がこれを聞いて思う事と言えば、日本の行く末を嘆き、敵に捕らえられるなら自決せよという武士の信念で行ったことだろうと想像できます。

この彼をリーディングしていくと、演説したときの軍服のようなものをきていました。生前のままのお姿で、立っていました。でも、力がないのか、腕をだらりとしているように見えます。
「俺には魅力がないのだろうか、俺についてくる自衛官は一人もいなかった。」

私は後悔してはいないと言うのかと思ったのですが、なんだか、そんな風には見えませんでした。もっとやり方があったのかなと思っていたのではないでしょうか。

大和魂と武士魂と私は違うと感じているので、彼の演説を聞くと人を動かすには、こういうやり方では、無駄死だったのではないかと思ってしまいます。彼の嘆きはわからないわけではありません。今になれば、余計わかります。でも、武士節をかざしても通用しない戦後の昭和だと思います。

素晴らしい作家だったのに・・・ただ、やはり歴史に残る出来事だったには違いないですが。